アクアリウム水槽の撮影テクニック-ブレない方法-

2022年6月29日

コン!(ちわっ)、葉きつねです。最近Twitterでアクアリストの仲間を増やしたくて呟くんですけど、
皆上手い写真を撮ってて羨ましいです٩(・∀・)٩

僕は15年前の一眼レフを使って撮ったりするんですが、肝心の熱帯魚が動いちゃうと高級なカメラ使ったところでブレた写真になっちゃうんですよねー。。
被写体が動くことによるブレは、シャッターのタイミングなのでいい出会いがあるまで微動だにせずシャッターチャンスを待つしかありません。

なんで皆と違うのか悩んだりしていたんですが、結論はスマホの性能向上です。

実はスマホが最近のものは高性能でデジタル一眼より被写界深度と呼ばれるピントの幅がすっごく広い(深い)ので結構ワンタッチで上手く撮れてしまったりします。(某有名カメラメーカー社員談)

しかし、それは最新機種だけの話。
古いスマホやコンパクトデジタルカメラしか無いんだよーって人のために、

僕も忘れていた撮影テクニックをここにまとめようと思いますので、
最後まで読んで貰えたら嬉しいです♪m(*_ _)m

今回のテーマ

綺麗な写真を撮るために意識するコトをまとめました!

共通テクニック

熱帯魚はもちろん、水草も水流でなびいていたりして被写体は常に動いています。故にどうしてもブレは生じてしまいます。でも、それを少なくすることはできるんです。

三脚を使おう!

ブレには2種類があります。被写体のブレとカメラ自体のブレです。後者は手持ち撮影すると起きやすいので綺麗に撮りたいなら三脚で固定しましょう。

最近のスマホは手振れ補正機能も高性能ですが固定するにこしたことはないです。そして、シャッターボタンを押す時にもブレが生じるのでセルフタイマーを活用してブレを防ぐのも良いと思います。

ブレを最小限に抑えるカメラの仕組み

カメラは光を取り込んで、その一瞬を記録します。でも実はその一瞬って1/10秒だったり、1/500秒だったり細かい世界で違いがあります。

スマホのノーマル撮影ではこのあたり自動で調整してくれています。この一瞬というのがシャッターが開いている時間(シャッタースピード)のことです。

ではどのようにカメラで自動判断しているか、というと撮影範囲の明るさです。水槽が暗いと取り込む光の量を確保するため、シャッタースピードが遅くなります。そして遅いってことは開いている間に魚が動くと、これがブレになるというわけです。

シャッタースピードを上げてブレを少なくするためにも水槽を明るく照らしましょう!
明るさは撮影の一番大事なポイントです。

フラッシュはオフ!

明るくするのにカメラに付いているフラッシュでいいじゃないか、と思う方もいると思いますが水槽のガラス面で反射して撮影者や家の中が映り込んでしまいます。

そして、カメラやスマホのフラッシュってあまり高性能じゃないんです。被写体を青白く映してしまい、柔らかい色合いが出にくいのです。

ISO感度を上げる

設備やコンセプト的に水槽が暗い場合はISO感度を高く設定する方法もあります。これはスマホも搭載されていますね。ただ、あまり上げすぎるとザラザラしたノイズの乗った写真になるのでバランス調整をしましょう。

水景を撮る

コンテスト用に撮影したり、インスタ映え写真を撮る、苦労したレイアウトが形になって自慢したい時などは水槽の中全体を撮影しますよね?

そんな時に使うテクニック3つ!

ガラス面の映り込み

反射して自分が写ってしまうので注意が必要です。撮影時は夜にして部屋の照明を消すと写り込みがかなり軽減できますが角度や距離によっては写るので本格的に撮る場合は黒幕でカメラレンズ周りを隠す等が効果的。

カメラを覆う黒幕はかなり大サイズ
しかし、思った以上に大きく隠さないと移りますよ(¯―¯٥) ՞ ՞ ՞60cm水槽を全体撮るのに大人の片腕くらいの長さが必要。僕は段ボールをカッターでカットして作ってます♪

一眼レフならフィルターを使う

一眼レフであればフィルターを付けるのも効果的。C-PLフィルターなら自然風景を撮るときに葉の反射を抑えて新緑を綺麗に浮き上がらせたり、池の中にいる鯉が水面の反射で見えなくなるようなことを抑制できます。

ただ、反面全体が暗くなってしまうので光量が足りない水槽などは要注意です。

バックスクリーンを貼る

背面に青のバックスクリーンを貼るだけで、すごく綺麗に撮れますよ♪

これはホントに効果あり☆
給排水ホースが見えなくなるだけで一気に不自然さが消えます。
青色なら渓流、白色なら水面をイメージさせるし、黒色もレイアウトや魚達の色が映えます。

ADAにはライトスクリーンという商品もあります。
背面にフックで引っ掛けて背後から光って白バックを作れます。かなり幻想的な水景になります☆

バックスクリーンを貼らなかった水槽はこんな風に配線などが丸見えになりますよね。。

下記はADA製品ではありませんが、楽天市場などで売っているesAquaさんのバックスクリーン。
僕もメイン水槽はこれを使っています。

白色にはご注意を!
カメラの液晶は野外で使うので白は実際よりも明るく再現されています。なので試し撮りをしたらヒストグラムを表示して山の位置が右寄りになるように露出を調整するといいです。

面倒なら段階露出に設定して何パターンか自動で撮れるようにしておくと良いです。
僕は面倒くさがりなので、いつもこれ(笑)

水槽のどこの明るさに合わせるか?を意識

測光って聞いたことありますか?水槽の中って照明が上から光を射しているから一律で明るいわけじゃないですよね。流木の影や水底などは暗くなるし、水面や水草はすごく明るく反射していたりします。

これのどこに合わせるか決めておいて、撮影時はスポット測光モードでその部分を真ん中にして明るさを調整します。

デジタル一眼であれば設定すべき内容です。スマホは最近の機種だとプロモードとかに搭載されているものもありますが、ほとんどはオートフォーカスと一緒に自動調整が入ります。自分で変更するには露出調整(EV+3とか-7とか設定できるやつ)でやることになりそうです。

生体を撮る

動くのでピントがズレますし、思った位置に留まってくれないので良い構図でシャッターを押すことが難しくなります。寄って撮影してる場合はフレームアウトされて逃げ回られる…なんてこともありませんか?

熱帯魚を撮る

デジタル一眼ならマニュアルフォーカス(MF)設定でピントリングを使って自分で予想したポイントにピントが合うよう合わせて撮影するピント置き撮影がオススメです。

そして、ある程度の明るさを確保するためにシャッタースピードを上げるというのは共通テクニックで紹介しましたが、あえて遅くすると魚の動きある写真になったりして、

それはそれでいい表現になります。コンセプト次第ではシャッタースピードを遅くするのも面白いですよ。

デジタル一眼で出来る被写界深度

出典:パペットボックス様より

ちょっと難しい話になりますが、デジタル一眼なら動き回る魚にピントが合わせやすくなる設定があります。デジタル一眼には絞りという設定項目があります。シャッタースピードと関連する設定なのですがこれによりピントが合う深さを広くできるのです。

絞りを閉めると明るさが犠牲になりますが被写体が前後に動いた時にある程度までならピントが合ったままになります。明るさとのバランスになるので事前に試し撮りして最適なF値を決めておきましょう。

スマートフォンにもプロモードが付いている機種がある
例えばGalaxyなどはプロモードにすると"SPEED1/15″などと表現されていますので確認してみてください。

小さなエビを撮る

マクロレンズを装着しないとカメラと被写体の距離を詰められないので綺麗に撮れません。レンズがない人はズームを活用して下さい。ただし手ブレしやすくなりますので3脚を使用して見るといいと思います。

3脚はピント合わせや構図の柔軟性を失いますのでケースバイケースで使い分けてください。

パソコンで拡大するとピンボケしてる

被写界深度を意識する
デジタル一眼レフなら、絞り優先モードにしてピントの合う深さを変えてみましょう。ブレを気にして、あまりに狭い(開けすぎ)と当然難しくなります。

ある程度の明るさがあるなら、思い切って少し絞ってみるとピントが合いやすくなりますよ。

視度が合っていないのでは?
カメラは視力1.0前後ある人に合わせてあるので遠視や近視の人はメガネやコンタクトレンズをして矯正した上で撮影したほうがいいです。

デジタル一眼レフの場合は覗き込む窓に調整ダイアルがあるので使って合わせておきましょう。

そもそもMFは難しい
今でこそオートフォーカスも技術の進歩で簡単に誰でも自動でピント合わせ出来ますが、昔はピントが合った写真が撮れるだけで「すごい!」と言われた程なのでマニュアルでのピント合わせは簡単に手に入るスキルではありません。しかも、それがちょこまか動き回る被写体に素早くピント合わせてシャッターを切るなんていうのは至難です。

故に撮影後は大きな画面でチェックする癖を付けるといいと思います。僕は旅先の写真など必ず現地でモバイルモニター使って確認しています。

嵩張るけど、もう一度撮りに行く事を考えたら…どうでしょうか?そのためにモニター買えないよぉ~って人はノートパソコンで確認してしまうのも良いでしょう。

まとめ

  • 三脚とセルフタイマーを活用する
  • 2種類のブレを抑える!
  • フラッシュは使わない
  • 映り込みを防ぐ!
  • バックスクリーンを張る
  • 小さい画面では確認できない白飛びに注意する
  • 露出を調整する(測光)
  • 被写界深度を意識する
  • 撮ってはモニターで確認して練習する

他にも構図、撮る時の角度など葉きつねが意識しているポイントがありますが、
細かいテクニックについてはまた次回!コンコーン!(ばいばーい)

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<参考書籍>

・小林義明 ネイチャースナップのススメ

Nikon 水族館で水槽の中の生き物を撮る

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