【写真でわかる!】熱帯魚の病気を写真や症状から探して治療法を探せる記事

2023年8月21日

コン!(ちわっ)、葉きつねです。
この時期(春・秋)は寒暖の差が激しい日本では熱帯魚が病気になりやすいですね。
早めにヒーターを入れたりしてるんですが、実は故障してたりして失敗した経験も多く気を遣う時期です。
そんな時期なので病気を症状と合わせて一覧にまとめ、飼育者が一般的に行える治療方法をご紹介します!

今回のテーマ

病気かな?と思ったら症状から病名を突き止めて治療法がわかる!

今回はいつもと違ってデータベース風の記事となります。病期の症状、または写真から自分の探したい病期を突き止めて治療法を探すような記事にしています。新しい情報が入れば更新しようと思っているので、いざ病気を見つけた時に見てもらえたらと思います!

では行コーン!(行こうー)

病気一覧と症状

穴あき病

体表の鱗1枚程度に充血または穴が開き、その内に筋肉が露出する。初期症状は赤斑病と似た充血から始まります。

イカリムシ病

白いひも状の物が体表に付着しているように見えます。初期症状は白い点が少し盛り上がる程度なので他の病気と見分けが難しいかもしれません。

ウオジラミ

体表にキスゴムのようなものが付着し、移動もします。

尾グサレ病

口や尾がただれたり、白くボロボロになる。

コショウ病

体表に小さな白い点ができる。末期には名前の通り胡椒を振りかけたようにみえる。
餌を食べなくなり体を震わせたり擦り付けるようなしぐさを見せる。
昨日と異なる位置に白い点がある場合はコショウ病の可能性が高い。

赤斑病(せきはんびょう)

名前の通り、皮膚に出血班が見られる。初期症状としては体全体が鈍く薄れたり、肛門が充血し赤くなることもある。重症になってくると鱗が剥がれ、筋肉が露出する穴あき症も併発します。

転覆病

丸手の金魚に多く見られ、魚がひっくり返る病気です。ベタでも発症したという話を聞いたことがあります。完全な治療法は無く早期であれば水温を25℃以上にしながら腸内細菌などの入ったエサや液体を入れると良いでしょう。0.2~0.3%の塩水浴も効果的です。

白点病(はくてんびょう、英: white spot disease)

体表に白い点ができる。コショウ病より点が大きい。体を底床にこすりつけるなどの仕草をみせる。コショウ病と同じく昨日と異なる位置に白い点がある場合は白点病の可能性が高い。

ポップアイ

目の周囲が腫れあがったり目元に風船ができる。末期になると眼球が持ち上がって出目金のように突出している。

松かさ病

鱗が逆立ち、末期には眼球が突出(ポップアイ)する症状に進行します。初期症状として餌が食べられなくなる場合が多い。金魚やメダカに多くみられる。

ミズカビ病

カビのような白い綿が付着しますので発見しやすいと思います。

主な治療法

病気の進行状況によって治療法も変わります。ここでは参考に治療一覧を記載しますが、できる限りショップなどで相談して治療を進めてくださいね。

塩浴

①他の魚や水草に影響を与えないように、別水槽またはバケツに病期の魚を移します。

 ※忘れずエアレーションを入れましょう。

②飼育水はそのままで、そこに塩をいれて数時間かけて塩分濃度を0.5%に調整します。

 ※飼育水10Lに対して最終的に塩50gを入れることになる計算です。

③この飼育水にはバクテリアがいないので、1~2日に一度は水換えが必要です。

(バクテリアがいないと数日で水は腐るので9割を換水してしまいましょう)

④餌は水が汚れる原因となったり消化不良を起こす等様々なリスクが高くなるので不要

 ※魚は1週間程度なら餌がなくても飢え死にすることはありません。

⑤1週間を目安に塩浴を終了しましょう。

(毎日半分の水を換えて、段階的に真水に戻してあげてください。)

 ※水槽に戻す場合は、水合わせをお忘れなく!

水温を上げる/下げる

ヒーターやファンを利用して水温を調節します。

一気に上げずに少しずつ時間をかけて魚に刺激を与えないようにするんですが、

これが結構難しい・・・。

薬浴

①他の魚や水草に影響を与えないように、別水槽またはバケツに病期の魚を移します。

 ※忘れずエアレーションを入れましょう。

 ※水槽のつなぎ目のシリコンが変色するので容器は使い捨てできるものを用意してね。

②飼育水はそのままで、そこに薬(観パラD/グリーンFゴールドリキッド等)を入れます。

③1週間後、水換え1/2をします。ここで治癒していないなら薬浴継続です。また薬を入れ直します。

④2週間後、また水換え1/2をします。

⑤治らない場合は投入量を増やしてみたり、より強い薬に変えてみましょう。

 ※体の体内に入った菌に薬浴は効果が薄いので、薬餌に切り替えるのも手となります。

餌は水が汚れる原因となったり消化不良を起こす等様々なリスクが高くなるので不要

 ※魚は1週間程度なら餌がなくても飢え死にすることはありません。

薬餌

観パラDやグリーンFゴールドリキッドなどの液体薬をいつもあげている餌へ染み込ませます。

スポイトや爪楊枝などを使って少量を染み込ませてから、キッチンペーパーなどの上で乾燥させます。

しっかり乾燥させないとカビるので、ここは念入りにやりましょう。

パラキソリンという製品なら、元から薬餌なので作る手間が省けますよ。

殺菌灯

このような殺菌のできる光を放つライトで殺菌してしまうこともできます。

追加で設備購入しなければなりませんが、これで病気のリスクが大きく減るなら買ってもいいかも。

今度、お金が溜まったら買ってみて使用感とかレビューしたいですね☆

画像で症状を突き止めて治療法へ飛ぼう!

このように病気は沢山あります。ひとつひとつ見ていたらキリがありません。ここからは病気のお魚画像を貼るので、自分の魚と似た症状を見つけたらクリックして病気の詳細と治療法に飛んでください♪

熱帯魚飼育者にとっては一部、辛い画像を含みますのでご注意ください

穴あき病
イカリムシ病
ウオジラミ
尾グサレ病
コショウ病
赤斑病
転覆病
白点病
ポップアイ
松かさ病
水カビ病

病気毎の治療法

01_穴あき病

非運動性エロモナス菌に感染するとみられる症状。エロモナス菌は常在菌なのでこの菌の繁殖を抑えることはできません。魚の免疫力が低下すると感染し、病気になります。

塩浴

魚の体力を回復させ、自己治癒力をあげるのに効果があります。塩分濃度の目安は0.5%程度で飼育水を作りましょう。魚が普段行っている浸透圧の調整を最小限に抑えられるようになるので、病気で減った体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。

水温を28℃以上に上げる

非運動性エロモナス菌は20℃くらいの低い水温を好みますので、水温をあげることで弱らせて活動を鈍らせる対策になります。上げすぎると細菌類は高温を好む種類が多いので弱った体に他の雑菌に攻撃を受けてしまうので無理にあげる必要はありません。

薬剤投与

観パラDやグリーンFゴールド、エルバージュエースなどの細菌感染症に効く抗菌剤を用いる。

02_イカリムシ病

①ピンセットで除去

肉眼で見える成虫は毛抜きなどで引っこ抜いてしまいましょう。ただ、ちぎれて頭が残ると再生するので注意。

②薬浴

まだ寄生されていない幼生などが水中に残っているはずなので、リフィッシュ又はトロピカルNを投与して殺虫する必要があります。卵が3日で孵化するので、4日間は薬浴をするのが望ましいです。

03_ウオジラミ

基本的にイカリムシと治療法は一緒となります。

①ピンセットで除去

肉眼で見える成虫は毛抜きなどで引っこ抜いてしまいましょう。ただ、ちぎれて頭が残ると再生するので注意。

②薬浴

まだ寄生されていない幼生などが水中に残っているはずなので、リフィッシュ又はトロピカルNを投与して殺虫する必要があります。卵が3日で孵化するので、4日間は薬浴をするのが望ましいです。

05_尾グサレ病

カラムナリス菌に感染するとみられる症状。この菌は常在菌なので繁殖を抑えることはできません。魚の免疫力が低下すると感染し、病気になります。

①塩浴

魚の体力を回復させ、自己治癒力をあげるのに効果があります。塩分濃度の目安は0.5%程度で飼育水を作りましょう。魚が普段行っている浸透圧の調整を最小限に抑えられるようになるので、病気で減った体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。

②薬浴

観パラDやグリーンFゴールド、エルバージュエースなどの細菌感染症に効く抗菌剤を用いる。

06_コショウ病

①塩浴

これで寄生虫が死ぬという訳ではないようですが、魚の体力を回復させるのに効果があるそうです。塩分濃度の目安は0.5%程度。もちろん水草はダメになってしまうので水草水槽の場合は別の水槽に移した上で対処しよう。

②薬剤投与

体に変化がなく体を震わせたりこすりつける行動をする初期症状の場合は、アグテンやヒコサンZ。体に点がたくさんあったり動かなかったりする重症の場合は、グリーンFゴールド顆粒かエルバージュエースを投与しましょう。

③水温を28℃以上に上げる

上記①②を行った上で水温をあげていきましょう。これによってウーディニウムの代謝があがって寿命が短くなるそうです。(増殖もしやすくなるので①②で抵抗できるようにしてから行うこと)

④水換え

寄生虫の卵を排出するために必要です。

07-赤斑病

運動性エロモナス菌に感染するとみられる症状。エロモナス菌は常在菌なのでこの菌の繁殖を抑えることはできません。魚の免疫力が低下すると感染し、病気になります。

①水換え

体に赤い斑点が1か所程度のうちは水換えで治ることも多い病気。まずは水換えしてみましょう!水量はいつも通り1/3~1/2でOK。

②塩浴

魚の体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。塩分濃度の目安は0.5%程度の飼育水を作りましょう。魚が普段行っている浸透圧の調整を最小限に抑えられるようになるので、病気で減った体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。

③水温を上げる

運動性エロモナス菌は25℃以上で活性化するので、水温を20℃くらいにします。上述している通り、少しずつ水温を下げて魚への影響を最小限にしてくださいね。

④薬浴

赤い斑点が複数個所に及んでしまった場合は中期、末期症状です。②の塩浴ではなく、薬浴で早急に対策を!観パラDやグリーンFゴールドが効果的です。

08_転覆病

塩浴

魚の体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。塩分濃度の目安は0.5%程度の飼育水を作りましょう。魚が普段行っている浸透圧の調整を最小限に抑えられるようになるので、病気で減った体力を回復させ、自己治癒力をあげる効果があります。

 ※水質悪化するので断食させてください。特に転覆病の場合は消化器官に問題がある場合もあります。
  一週間くらいなら断食で死ぬことはありません。

対策が1つしかない

残念ながら他に対策が見つかりませんでした。水質が汚れているのが原因であることが多いのでしっかり水換えをして予防をしましょう。

09_白点病

①追星じゃないよね?

見間違いやすいので金魚の追星(おいぼし)じゃないことを確認すること。春~夏頃まで出ることがあるので白点病かと誤認しやすいですが、これは繁殖期のオスに出るもので病気ではなく元気な印。胸鰭(むなびれ)に最も多く出て等間隔に並んでいるのが特徴です。

②水温を上げる

寄生虫"ウオノカイセンチュウ"が原因のため、この寄生虫が弱い高水温にしてやります。薬も寄生していると効きにくいので水槽用ヒーターの設定温度を28℃~30℃にしよう。ただ、魚にもストレスがかかるので1日1℃を目安にゆっくり温度を上げるコト!

③塩浴

他の寄生虫の病気と同じです。これで寄生虫が死ぬという訳ではないようですが、魚の体力を回復させるのに効果があるそうです。塩分濃度の目安は0.5%程度。もちろん水草はダメになってしまうので水草水槽の場合は別の水槽に移した上で対処しよう。

④薬浴

水温を上げると寄生虫が成虫になる速度があがるそうです。成虫になると体から離れ、分裂や増殖をしてまた寄生するそうなのですが、この水中にいる間が殺虫のタイミング!(寄生されている間は薬浴が効きにくい)メチレンブルーまたはアグテンを投与しましょう。

⑤殺菌灯も効く

コストがかかってしまいますが紫外線でこの寄生虫は死滅するので上記①~③と組み合わせて使うこともできます。コケ対策にもなるこのライトをこの機会に購入して対策するのも考えてみてください。

⑥鷹の爪で殺虫

民間療法として約10リットルの水に対して鷹の爪を1本使用し、輪切りにして水中でばらばらにならないようネットなどに包んで水槽に入れる方法があるそうです。あまりネット上を探しても「治った!」って声は少なく、「薬と併用してみたけど、効果あったかわからん」って話が多かったです。さっさと薬浴してしまったほうが良いと思いますが一応紹介しておきます。

11-ポップアイ

これも運動性エロモナス菌に感染するとみられる症状の一つ。エロモナス菌は常在菌なのでこの菌の繁殖を抑えることはできません。魚の免疫力が低下すると感染し、病気になります。

①薬浴

グリーンFゴールドを投与して殺菌します。

②水温を上げる

運動性エロモナス菌は25℃以上で活性化するので、水温を20℃くらいにします。上述している通り、少しずつ水温を下げて魚への影響を最小限にしてくださいね。

③薬餌

体内に細菌がいるので薬浴があまり効きません。経口投与できるパラキソリンFや

12-松かさ病

①水換え

鱗が逆立って松ぼっくりのようになっただけの初期ならこまめな水換えで完治させられます。まずは水換えしてみましょう!水量はいつも通り1/3~1/2でOK。

②薬浴

逆立った鱗が剥がれ落ちたり進行が進んでいたら、薬浴しましょう。観パラDやグリーンFゴールドが効果的です。これで治らなかった場合には強めの薬エルバージュエースを投与してみましょう。
(エルバージュエースは強い薬なので長期投与は控えてください)

13-ミズカビ病

サプロレグニア菌が原因の病気で、この菌も常在菌なので根絶はできません。

①目に見える白い綿を除去

まずは発見したら目に見える部分だけでも除去しましょう。大抵はその部分に何かしらの損傷があったりしますので慎重に。

②塩浴

魚の体力を回復させ、自己治癒力をあげるのに効果あり。塩分濃度の目安は0.5%程度。もちろん水草はダメになってしまうので水草水槽の場合は別の水槽に移した上で対処しよう。

③薬剤投与

アグテン、グリーンFゴールド、ニューグリーンFなどを投与します。

④水温を25℃以上に上げる

上記①②を行った上で水温をあげていきましょう。これによって進行を遅らせることができます。

最後に

人間が手をかけすぎるのもストレスとなるので十分注意してくださいね。
過去に葉きつねもベタへの過剰なお世話が原因で死なせてしまったことがあります。。(戒め記事はコチラ

いつもできるだけわかりやすい記事を目指して書いていますが、文章と画像だけだとなかなか難しいですね。。常に精進しようとライター関連の書籍を読んだりしていますが、いざ書くとなると活かせなかったり。。今回はデータベース風の記事を目指してみました。今後も知りたい情報をなるべくわかりやすく蓄積していこうと思いますので、
今後の記事も見て欲しいとコーン願(懇願)しています!

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<参考文献>

日本動物薬品株式会社

raspberry republic

ORDINARY-AQUARIUM

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